[Di]柳美里、今度は「週刊女性」編集部とバトル -炎上を「利用」

トップページ> 速報 , 2008年02月15日


先日「弟を虐待している」疑惑でネット上でも大きな話題となったが、今度は週刊女性編集部と壮絶なバトルを繰り広げている。

ことのなりゆきはJ-CASTが詳しい。かんたんにあらすじを書くと、その「虐待」の件をめぐり女性週刊誌「週刊女性」(主婦の友社)の編集者が柳美里の自宅周辺をうろつき回り、さらに柳美里の息子を尾行していたとして、柳美里が激怒。週刊女性編集者から渡された名刺や、彼からされた質問内容、さらに彼の顔写真が掲載された主婦の友社のサイトを晒しあげ、週刊女性に対し「お前を虐待するぞ」と「宣戦布告」した。

これに対し主婦の友社は前述の「顔写真が掲載されているサイト」を即刻削除。しかしその後も柳美里の怒りはおさまることを知らず、現在もことあるたびに編集者の名前をあげている。

主婦の友社は柳美里のこの行動に対し、動揺を隠せない様子である、とJ-CASTはレポートしている。

さて、よく考えてみると、これまでも「マスコミによる報道被害」というのはよく報告されていた。しかし情報の媒介手段がマスコミしかなかった頃は、「マスコミによる報道被害」を訴えたところでその訴えが伝わらず(なにせマスコミは自分たちに都合の悪いことは報道しない)、一部の女優が出版等を通じて真相を告白する程度にとどまっていた。つまり報道被害とは文字通り報道側による有名人に対する一方的な行動であり、それに対処する方法は存在しなかったのである。

もちろんこれらを「有名税」の一言で片付けることも可能だが、しかし有名人といえどもそこにはプライバシーが存在するのだから、例えばその息子/家族を追跡するようなことは許されるべきではない。しかし現実にはそういった行動が行われていたわけで、それに対する被害者側のアクションが何ら行うことが出来なかったのは、本当に「御愁傷様」としか言いようがなかった。

ところでその後インターネットが登場すると、インターネットを通じて反撃することが出来るようになった。また今回の場合、柳美里は「メディア嫌い」な2ちゃんねらーを「煽動」することに見事成功し、いわゆる「ネットイナゴ」を利用してリアルタイムに相手に「復讐」を仕掛けるという、かなり新しい手法を使用している。

何かに対する「ネットイナゴ」を使用した復讐というのは、大変効果的なものである。インターネット上で一度「祭り」が発生すると、「祭られた」という情報はインターネットから一生消えることがなく、また自ら情報をコントロールすることも出来なくなる。また、祭りによる精神的被害も多大なものであろう。その意味で、「炎上」は今回のような「現実で嫌がらせをしてきた相手」について、「イナゴ」を煽動できるような情報を提示さえすれば、(その後どのような方向性に祭りが向かうかコントロールできない危険性はありながらも)憎む相手をフルボッコにすることが出来るという点で、大変手頃で、しかも強力な復讐ツールなのである。

しかし、炎上に「復讐」を頼む、という手法が褒められたものであるかといえば、そうではない。今回の場合は相手が「週刊誌記者」であるという特殊な状況であるため少し異なってくるが、もし一般人や有名人同士の喧噪となった時、片方が「行使」に出た場合を考えると、少し怖い。というのも「炎上」は一度行ったら取り返しのつかないものであるからだ。はたしてそこまでやる必要があるのか、また「炎上」をそのように利用することの倫理的妥当性はどうなのだろうか。ありがちな「ほとぼりが冷めたので」的な和解も望めず、そして「事実」を取り消すことも出来ない、そのような状況に陥る必要性は、はたして必要なのだろうか。いわゆる「ネチケット」や「インターネット・リテラシ」の問題について、もう一度再考する必要があるだろう。現実の一部としてインターネットが機能するようになりながらも、インターネットはインターネットとしての独自性を有している。そのことを念頭に置かなければ、インターネットは取り返しのつかない影響を現実社会に対し与え続けてしまう。

なお、今回の場合、「一度炎上の被害を受けた人間が、今度は逆に炎上を利用する」という面白い一面も持っている。こういうタフな精神を持たなければ作家などやっていられないということなのだろうか。まさか「さかとは思いますが、 この『週刊誌記者』とは、あなたの想像上の存在にすぎないのではないでしょうか」なんていう展開はないと思うが、そろそろ「炎上」について再考すべき時期に来ているのかもしれない。

投稿者 admin : 2008年02月15日 04:04

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