[Di]これで「2.0」?Docomo2.0の謎
トップページ> モバイル , 2007年05月19日
NTT Docomoが「Docomo 2.0」と称した大々的な宣伝を行っている。「2.0」 というからには今までとは全く違ったサービス、あるいは料金体系を期待するしかないと考えていたのだが、 現実はもっと残酷であった。つまりDocomo2.0は全く革新的でも、あるいはユーザーの心をひきつけるものでもないということである。 果たしてこれのどこが2.0なのか、疑問に思った方も多いのではないか。今回は「Docomo2.0」に関して具体的な紹介をした後、 改めてその考察を行いたい。
Docomo2.0がついに始動した。しかしサイトを見ると、 Docomo2.0の具体的な内容は
- 904iシリーズの発表
- 2in1
- うた・ホーダイ
- 直感ゲーム
- DCMX
- ビデオクリップ
とのことである。また2ちゃんねるではあるサービスが開始されるのではないか(後述)との考えもある。
それでは、これらの「Docomo2.0」の構成要素に関して、ひとつずつ見ていきたい。
まずは904iシリーズの発表なのだが、これは単なる「新機種の発表」であって、革新的でもなんでもない。 またそれぞれの機種が強烈な個性を持っているかと思えば、そういうわけでもない。明らかに「2.0」 を名乗る資格があるとはいえないものである。ということで、機種の紹介は飛ばす。
2in1は確かに魅力的なサービスだ。各機種に物理的なスイッチがついていると尚良かったのだが、まあ、 ソフトウェアでの番号変更で問題はない。完全に機能を入れ替えるとのことで、「自分の携帯に会社名義の番号を追加する」 といった使い方も今後出来るようになれば、法人契約の増加などが見込めるかもしれない。 基本使用量も945円とソフトバンクのホワイトプランを意識した価格構成になっており、その点は評価できる。
うた・ホーダイはNapsterの定額サービスを携帯電話からも利用できるようにしたサービスであるが、これに関してはどうも 「携帯電話で音楽を聴く人の絶対数」というのがどれだけいるのか考えなくてはならないと思う。実際、 街中ではiPodと携帯電話を併用する人が多く、まだまだ携帯電話で音楽を聴く人は少ない(それに音質もあまりよくない)。 また最大の難点はNapsterはそもそも邦楽が少ないという点であるため、これはどうしても解消しなければならないだろう。 定額サービスにするのであれば魅力的なコンテンツをそろえなくては意味がない。
直感ゲームは「SCH-S310」というSamsungが発売した携帯電話に同じような機能が搭載されていた。ただし 「街中で携帯電話を振るのは恥ずかしい」ということで、この機能自体はあまり利用されなかったようだ。実際日本でも「携帯電話を街中で振る」 ということは勇気を要するものであり、いくらDocomoが宣伝してもおかしな行動であることに変わりはない。それに携帯ゲームの「利便性」 「ちょっとした隙間、時間があれば出来る」という原則にも反している。この機能がどれだけユーザーに受けるかは未知数なのだが、 正直どうでもいい機能な気がしてしまう。
DCMXとビデオクリップは大して革新的でもないので省略。残るはこんなサービスである。

このサービスが「Docomo2.0」の仲間入りをするかはわからないが、 PHSユーザーがWILLCOMへ移転することを阻止するためのプランがこれであろう。 ただしソフトバンクにすら料金設定で負けているためどう考えてもPHSユーザーがDocomoに移転するとは思えない。 これが「2.0」?と思ってしまう内容だ。
今回のDocomo2.0というのは、確かに機能的には実験的・先進的なものである。ただしこれは「現状の変革」、つまり 「Docomo」から「Docomo2.0」への革新をもたらすようなものではない。なぜかといえば、現状の問題点 (料金プランでのau,ソフトバンクへの敗北等)を全く改善することなく、ただ単に「別の機能」を加えたに過ぎないからである。 ユーザーがauやソフトバンクに移転しているのは、それだけ両者に料金プランや端末における魅力があるということである。その魅力の中には 「2in1」も「うた・ホーダイ」も「直感ゲーム」もない。 つまりユーザーはDocomoが2.0で発表したような発展的なサービスに力点を感じているのではなく、もっと基本的、 根本的な部分にこそ着眼し、キャリアの選別を行っているのではないだろうか。 ユーザーがauやソフトバンクの何に惹かれてそちらへ移行していくのかDocomoはきちんとみつめ、 そのサービスを丸パクリするくらいの勇気は必要だろう。せめてダブル定額くらいはあってもよかったのではないか。 それすらできないということは、Docomoはまだまだ本当に負けるとは思っていないということなのだろうか。
Docomo2.0が持つ隠された意味、それは「1.0(=現状)からの脱却」ではなく、「ドコモニイテンゼロ」「ドコモに移転ゼロ」 、つまりMNPにおける敗北である。Docomo2.0は隠された敗北宣言だったのかもしれない。
投稿者 admin : 2007年05月19日 02:09
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