[Di]マイクロソフト、WinFSの開発を中止

トップページ> コンピュータ , コンピュータ > ソフトウェア , マイクロソフト , 2006年06月28日


マイクロソフトはWindows Vistaに搭載される予定だった目玉機能「WinFS」の開発を中止したようだ。インプレスより。

 WinFSというと、SQL Serverベースの検索機能を持ったファイルシステムだと誤解されがちだ。そして、検索機能ならGoogleやMSNのデスクトップサーチがすでにあるではないかとも言われる。だが、実際にはWinFSは検索機能そのもの、GoogleやMSNのサーチ機能が意味するようなものではない。WinFSはこうしたサーチ機能の基盤にもなれる、Windowsに統合された検索機能を持つストレージプラットフォームになるハズのものだった。

 たとえば、現在のGoogleデスクトップサーチでも、HDD内のさまざまなデータの検索が可能だ。しかし、その検索エンジンが利用するインデックスは、Googleデスクトップサーチでしか利用できない。言い換えれば、OutlookはOutlookで、GoogleデスクトップはGoogleデスクトップで、といった具合に、現在はそれぞれのアプリケーションが個別にデータベースを構築し、利用している。電子メールを検索可能にするのに、同じ電子メールをOutlookとGoogleデスクトップサーチの両方が、それぞれデータベース化するという無駄がある。

WinFSっていったいなんだったんだ?といわれれば、明確な答えを出すことはできないのだが、簡単に言えば、NTFSの次、つまり次世代のファイルシステムだったということだろうか。WinFSが採用されることで、上に引用したように非常に素早い検索ができたりするようになるわけ。Mac OS X Tigerにおける「Sportlight」みたいなもんだと僕は思っているけれども、実際にはもっと奥の深いものみたい。

しかし、これの開発は中止される。

さっきも書いたように、WinFSはWindows Vista(当時はLonghornと呼ばれていた)の目玉機能だった。この技術によってファイル検索が非常にスムーズにできるようになり、インターネット上の世界とHDD上の空間はもはや同一になる、とまで言われていた気がする。しかし、その革新的な技術をマイクロソフトが放棄したということは、そのメリットがもはやないと判断されたのだろうか。

Windows Vistaの初期のプレビュー版では、「仮想フォルダ」と呼ばれる機能が大きくフィーチャーされていた。この時点における仮想フォルダは、メタデータにより分類されたオブジェクトをひとくくりに扱うための仮想的なフォルダ、といったものであり、分かりにくい一方で、使いこなせば何かとても便利なことができそうなものだった。

 しかし、最近広域βが始まったβ2に、もはや仮想フォルダと呼ばれるものはない。代わりに用意されたのが検索フォルダと呼ばれるもので、検索結果をひとまとめにしたものである。確かにこれはこれで便利だし、仮想フォルダより分かりやすいのかもしれないが、仮想フォルダのサブセット、という感は否めない。WinFSの後退と仮想フォルダの変遷はリンクしているように思えてならない。

 今回の発表でもう1つ気になるのが、表明のタイミングだ。実は発表の前の週、6月11日から16日までMicrosoftはBostonでTechEdを開催した。ここでWinFSを用いたアプリケーションの作成法といったセッションをMicrosoftは実施している。その理由について冒頭で述べたBlogでは、TechEdの時点ではWinFSのキャンセルが決定していなかったからだと述べている。しかし、これだけ大きな決定であれば、イベントの前に決断を下すようにすべきだろう。ソフトウェア開発戦略の基本的な部分にかかわる技術を、情報を開示した翌週にキャンセルされるのでは、セッション参加者はたまったものではない。

この仮想フォルダというのも、おそらくMac OS Xにおける「スマートフォルダ」と同じようなものだと思う。同名のものがiTunesにもあるので、それを思い浮かべてくれれば話は簡単だと思う。

WinFSに変わる技術が開発されているということなのか、それとも抜本的な変更は行わず、現行の仕組みに上付けすることで同等の機能をもたらすことができるのか、それは全く解らない。

投稿者 admin : 2006年06月28日 17:10

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